トリクシー
(Trixie)
登場回 … S1 E06 ・ S3 E05




S1 E06 「大魔法使いトリクシー」 において、
トワイライトたちに魔法勝負を挑んだ、

見世物小屋をひきいて旅から旅の、
気ままな日々を送るユニコーン…


それが、トリクシー です。






トリクシーは MLP において、
1つのターニングポイントになった敵キャラ
と言えるのでないでしょうか?



というのも、
この第6話に至るまでにも
トワイライトたちは、

「プリンセス・ルナ」 「ギルダ」
といった強敵と、ヤバい戦闘を
繰り広げましたが、

これらは、
アリコーン ・ グリフォン であり、

明らかにトワイライトたちを上回る
能力 や 凶暴性 を持った敵
ばかりでした。




ところがトリクシーは、
あくまでユニコーン…

トワイライト や ラリティ と
同じ種族 なのです。



初の 「等身大の敵」 が現れたことで、
いよいよマイリトルポニーにも、
「戦闘」 ではなく 「競争」 の物語
生まれるようになるのかな?

悟空にとってのベジータのような存在 に、
トリクシーはなっていくのかな?

と 期待しておりました。



それによって、
この スッキリとした清涼感のある
色とデザインの愛らしいポニー
が、

これからも たびたび登場して、
画面を彩ってくれるように
なるのではないか…?

と 楽しみにしていたのです。












































ところが、そんな自分の期待は、
わずか1話で粉砕されてしまいました。




トリクシーは たしかに、
見た目も愛らしく、

魔法の実力もそれなりに
持っているのですが、

非常に思い上がりで、
ウソつき
だったのです。



「性格」 に問題があった

わけですね。




自分のファンを 下僕 のように扱い、

「大熊を退治した」 とウソをついて
(結果的に)ポニービルに
大惨事 を引き起こし、

それを収拾してくれたトワイライトに
お礼を言うどころか、
捨てゼリフを残して逃亡 する始末…





どんなに見た目が愛らしくても、
こんな性格では
ユーザー人気が付くのは難しく、

その関係もあってか、
以降、なんと 50話近くも
まったく物語に姿を見せない、
捨てキャラのような存在
だったのが、

この トリクシーなのです。


(逃亡する直前に見せる、
「後ろ脚で立って、前脚グルグル」
本当にかわいいのですが…)






そんなトリクシーに
再登場の機会が訪れたのは、
シーズン3


S3 E05 「Magic Duel」 においてでした。



「アリコーン・アミュレット」 という
魔法装飾具を身につけることで、

アリコーン並みの魔法力
得たトリクシーは、

その力でトワイライトに 復讐 を開始。




魔法勝負に負けたトワイライトを
ポニービルから追放し、

魔法によってポニービルを
独裁状態にしてしまったのです。




ああ…

どこまで 「嫌われ者ロード」
疾走するのか、トリクシー…






























しかし、さすがに今回は、

「使用者の命をすいとる
アリコーン・アミュレット」 を

トワイライトが自分から外すために
尽力 してくれたことを理解してか…



事件解決後に、

皆の前で物体浮遊の魔法を披露している
トワイライトの背後に、
花火の魔法 で華をそえ、

今回の件について
謝罪を述べています




こうしたエピソードが、
たとえばシーズン1の
20話あたりにあれば、

シーズン2以降、

「たまにポニービルを
ひっかきまわしに来るけれど、
決して悪気があるわけではない、
根はイイ女の子」
という立ち位置も
可能だったのではないか…? と考えると、


愛らしく多彩な表情を持つキャラゆえに、
なんとも もったいない
思いがしてなりません。






また 考えようによっては
トリクシーは、

『ラリティに なれなかった少女』

なのかもしれません。



見た目がおしゃれで、
自意識過剰で、
自分の欲望を抑えられない

ところがある トリクシー…




ただ トリクシーには、
ラリティと決定的に異なる点
があります。


『自分の実力に対して、
真摯に鍛練を積んでいるか いないか?』

『自分の失敗に対して、
反省・修復をしているか いないか?』




いずれも後者 のトリクシーは、
ラリティとかぶる点が多いにもかかわらず、

いずれも前者 であるラリティのようには、
悲しいかな、決してなることはできないのです。




もともと、そういうポジションの
キャラだったのか、

あるいは 制作スタッフが、
「ラリティとのキャラかぶり」 を懸念して、
意図的に 「あまり反省の色のないキャラ」
として描いているのか、

それは我々1ファンには
分からないことですが…






























ただ、これほどの多彩で
愛らしい表情を持つポニー
を、

このまま、
「単なる 憎まれキャラ」
終わらせてしまうのは、

非常に非常に、

非常にもったいない話
だと思うのです。




米国におられる MLP の制作スタッフの
方々におかれましては、

どうかこの不遇な少女に、
来たる シーズン6 において
今一度の 挽回の場 をもうけ、


『ヒネてて不器用だけど、
根は決して悪い仔ではない
味のあるキャラ』
としての
再出発の機会を与えていただきたく、

この場を借りて 深く深く、

深く お願い申し上げる所存であります。









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